現役トレーダー・フッキーの「金融リテラシー養成大学」

現役のトレーダーとしての実感・経験・視点から、「金融リテラシーの向上」に役に立ちそうな情報・知識をアウトプットしています。

テクニカル分析は『有効性が疑わしい』と思っている理由

どうもこんにちは。現役のトレーダーで、どちらかと言うと投機家のフッキーです。
現役のトレーダーとしての実感・経験・視点から、「金融リテラシーの向上」に役に立ちそうな情報・知識をアウトプットしています。
 
今回は「テクニカル分析は『有効性が疑わしい』と思っている理由」について述べていきたいと思います。
※耳で聞きたい方のためのラジオ版(同内容のYouTube)はこちら↓
現役トレーダー・フッキーの「金融リテラシー養成大学」
 
 
☆一見因果関係があるように見えるだけで、その実は因果関係がない可能性があるから
 
脳には「ヒューリスティクス」という「何かと何かを結び付けて、そこに因果関係があると捉えてしまう傾向」があるので、テクニカル分析をしてみたときに「見せかけの因果関係」があるように見えてしまいがちだと考えています。
人面魚と同じで、「たまたま模様が人の顔に見えるだけで、そこには理由はなにもない」と思っています。
 
 
☆分析手法自体に主観的要素が強すぎるから
 
移動平均線やらMACDやらボリンジャーバンドやらなんやらがありますが、これは「月足を使うのか、週足を使うのか」や「25週を使うのか、25日を使うのか」など、分析の元となるパラメーターの数値は主観的にいくらでもいじくりまわせるので、組み合わせのパターンはいくらでもあります。
そもそもの分析の元となるパラメーターの数値が主観的なのであれば、そこから分析して出てきた結果も結局は主観的なものであって、そこに客観性や再現性はあるのかどうかは疑わしいと考えています。
というか「あるパラメーターの数値でやってダメだったからその数値を変えてみたら上手くいった」というのは「自分の都合の良いように恣意的に数値を変えているだけ」のようにしか思えません。
 
 
☆統計的有意性があるのかがわからないから
 
よくある投資セミナー・教材・本とかではだいたいテクニカル分析を紹介しているように思います。
そして「なんでわざわざ利益が出る方法を人に教えるのか?」についてその講師曰く、
 
「自分はもう十分に稼いだから、このテクニカル分析の手法を使って他の人も自分と同じように稼いでほしい」
 
というふうに答えているケースが多いように思います。
それならば、仮に本当に「このテクニカル分析の手法を使って他の人も同じように稼いでほしい」と思っているのであれば以下の3つの点も明記すべきだと個人的には考えています。
 
①サンプル数(十分なサンプル数があるのかどうか)
②利益確率・損失確率の統計的有意水準(期待値計算の元となる確率は有意なのかどうか)
③ベータ・アルファ(市場の流れにたまたま乗れて利益が出ただけなのか、その手法の有効性があって利益が出たのか)
 
使用したデータと共にこの3つが全て明記されていて、かつコスト控除後の期待値が出ていれば多少信用出来ると思いますが、明記されていないのであれば、
 
「統計的な意味で、そのテクニカル分析の有効性や再現性は疑わしい。」
 
と判断せざるを得ないです。
そして上記3点を明記しているものは不思議なことに未だに見たことがありません。
「じゃあお前はどうなんだ?」という声もあると思ったので、気になる方は下記のリンクを参照してください。
僕のプロフィールと一緒に「実績」がまとめてあります。(テクニカル分析ではありませんが。)
 
 
☆まとめ
 
以上が「テクニカル分析は『有効性が疑わしい』と思っている理由」でした。
裏を返せば
 
①今後の再現性がある可能性が高く
②客観的で
③統計的に有意性がある
 
というものがあればそれをやればいいワケです。
参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。